今なお革新的で幅広いデザイン新しいターンテーブルを販売しているThorensは、 クラシックなTD124からより一般的で ありながら素晴らしいサウンドのTD160まで、 過去50年以上にわたり数十の人気のあるレコードプレーヤーを生み出してきました。 その意味でThorensと言えばオーディオ機器メーカーイメージですが、その始まりは Herman Thorens氏が1883年に精密機器メーカーとして スイス創業した会社です。 創業時はハーモニカやオルゴール製造が主力商品であったようです。特にオルゴールは 機械的に時計のように精密部品が非常に多く使用される高度な技術が求められた製品で オルゴール製造で培った精密機器製造技術が、後にレコードプレイヤー 製品開発に生かされることになります。1950年代オーディオ世界でその名を 確固たるものにした今でも世界中のオーディオファイルに 支持されているTD124を生み出しました。 その派生モデルである全自動レコードプレーヤーTD224は持ち味であるオルゴール 「オートマタ」(主に12世紀から19世紀にかけてヨーロッパ等で作られた機械人形ないしは自動人形) を彷彿とさせるような全ての動作をあたかも人が行っているような動きは、 初めて見る人にとっては驚嘆に値します。その後、本拠をスイスからドイツに 移してからは現在に至るまで DJ用に開発したダイレクト・ドライブ・プレーヤーもありましたが ほとんどの製品はベルト駆動方式です。1980年代に発売された 「Prestige」と「Reference」は 圧倒的な存在感で当時の最高峰のレコードプレーヤーでした。